北区「とんぼ」 消えない赤ちょうちん
注文を受けて出した「マグロ刺し」は、厚さ1・5センチはある豪快な切り身が5切れ乗って600円。「ブリしゃぶ」は、ステーキにしてもいいぐらいのブリ6~7切れに、野菜をたっぷり添えて800円。「田舎者だから何でも大きくなっちゃう」。もうけようという欲が無い。「手早い、うまい、安い。この店は誰にも教えたくない」。客が口をそろえた。
(略)
「おい記者、こんな店、東京には星の数ほどあるのに、なぜここを選んだ」。突っかかってきたのは長崎県五島列島出身の男性(40)。10年前、貧乏をしていたころ、安い飲み屋で畑中さんと知り合った。「食べるものに困ったら、うちにおいで」。その言葉を頼りに店に足を運ぶようになった。「おれはママが鹿児島だから来てる。九州の人間が、東京で一人でがんばってるから。こうやって来られるようになった姿を見てほしくて」。畑中さんは笑いながら、野菜を切っている。
東京見聞録:居酒屋のママ 癒やしの極意、学ぶ /東京 - 毎日jp(毎日新聞)



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